B型肝炎とは
日本には約130万人の感染者がおり、その大部分は母子感染です。
実際に治療が必要な患者さんは、10万人程度とされています。
成人になってからの感染の場合、性交渉によるものが60%強で、20〜30%の人が急性肝炎になり、そのうち約1%が劇症化します。
検査と治療法
35歳位までに80〜90%は特別な治療をせずに臨床的治癒状態になります。
その為、35歳までは経過観察のみで良いです。
核酸アナログ製剤などを用いて、ウィルスの除去あるいは増殖を抑え、肝炎の進展や発がんを防ぎます。
肝がんとは
年間35,000人が肝がんにより死亡しています。
最近は、ウィルス由来が75%、肥満を一要素とする非アルコール性脂肪肝炎によるものが増えている、という説もあります。
肝硬変を経ない直接発がんも多く見られます。
検査と治療法
定期的な超音波検査(年に1回はCTかMRI)、腫瘍マーカーのチェックが必要です。
ピロリ菌とは
胃の中に棲む細菌で、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、あるいは胃がんの原因と考えられています。
日本人の55歳以上の80%、40歳以下の30%が感染していると言われています。
検査と治療法
最も簡便な検査法は、血液や尿を使っての抗体チェックです。
除菌が成功したか否かを確認する場合は、より精度の高い、尿素呼気試験や便中抗原検査がおすすめです。
ピロリ菌の生育を抑制する抗菌剤と、胃酸分泌抑制剤を1週間服用します。
除菌の成功率は70〜80%です。
胃潰瘍、または十二指腸潰瘍と診断された方は、保険適応で除菌治療を受けられます。
脂肪肝とは
糖や脂質の代謝を行う肝臓の病気で、メタボに関わる病気の中心に位置すると考えることもできます。
運動不足で、飽食の現代人によく見られる症状です。
10%の人に、肝臓が徐々に硬くなる脂肪肝炎になる傾向がみられます。
これらの人は将来、肝硬変から肝がんを合併することもあります。
検査と治療法
肝生検(細い針を皮膚から肝臓へ突き刺し肝臓の組織をとって顕微鏡で観察する)により、脂肪肝が悪性か否かを区別します。
50歳以上の方で、肝臓の数値に異常がみられる場合、腹部の超音波検査を行いましょう。
食べ過ぎや外食を控え、適度な運動を心がけましょう。
1、「揚げる」より「煮る」、「焼く」。
2、野菜の多いもの。
3、できるだけ定食を選ぶ。
4、とにかくよく噛む。
ことが大事です。
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三浦内科
